御坂くん、溺愛しないで。
確かにお人好しで、優しすぎる御坂くん。
「そしたら理玖、“もうその話はいい。明日は絶対勝つから”って返信してきて。もう本当になんで理玖からバスケを奪うようなことしたんだろって、後悔しかないです。でも…」
ただそんな御坂くんの優しさに救われている人が私を含めて存在する。
「今日だけは全部忘れて、理玖と本気でぶつかり合うつもりです。俺だって負けたくない」
ふたりは良きライバル相手。
きっとこれからもその関係が続いていくのだろうと確信した。
「てことで先輩、理玖を慰める準備しといてくださいね。一応強気で言っときます」
「じゃ、じゃあ私も…!
御坂くんは絶対に負けません!」
ずっと御坂くんは頑張ってきたのだ。
ここで負けるわけにはいかない。