御坂くん、溺愛しないで。



今だってずっと御坂くんの姿を追いかけている私がいる。

さすがに気持ち悪がられそうで心配だ。


「あっ、ついに始まる…!」

琴葉の言ったことに合わせ、審判の太鼓笛の吹く音が鳴り響く。


これから始まる試合。
ドキドキと私も緊張する中、御坂くんに視線を送る。

水分補給を終え、監督からの指示を聞いてコート内へと入っていった。


これから始まるのはお互いに負けられない戦い。
御坂くんも真司くんも真剣な顔つきで。


それから間もなくして始まる試合。
息を呑み、時間を忘れるような試合内容だった。


御坂くんも真司くんも、互いにマークし合っていて。
一対一の場面が多々見られた。

御坂くんが躱せていた時もあれば、真司くんにボールをとられていた時もある。

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