御坂くん、溺愛しないで。




私は琴葉に言いたいことがたくさんあるのである。


「何よ、そんな怖い顔して。
かわいい顔が台無しだよ?」

「そんな褒めても無駄だから!
私は琴葉に怒ってるの!」


琴葉がいてくれれば、気絶することも御坂くんに多大なる迷惑をかけることもなかったのだから。



「それって昨日のこと?
そりゃあ私がいたら意味ないからね」

「だからって最初くらいはいてくれてもよかったじゃん!琴葉がいなかったから私、御坂くんにたくさん迷惑かけて…」


「理玖の前で気絶したり、とか?」
「え、どうして知って…」


昨日は琴葉と連絡をとっていないため、気絶したことを知っている琴葉に驚いてしまう。

理玖とは御坂くんのことだから間違いない。

< 76 / 345 >

この作品をシェア

pagetop