御坂くん、溺愛しないで。
「へぇ、それにしてもかわいいパッケージだね」
「コンビニ限定らしいの。チョコの個装もかわいいんだよ!琴葉にもあげるね」
「え、いいの?」
「うん!」
せっかく御坂くんが買ってくれたのだ、独り占めしてしまうのはもったいない。
「あ、本当だ。かわいい個装してるね。
ハートがたくさん」
「そうそう、個装もかわいいんだ!
御坂くんが買ってくれたんだよ」
「……は?」
本当のことを言っただけなのに、琴葉は目を見張って有り得ないとでも言いたげな顔をした。
そのような反応になってしまうのも頷ける。
けれど確かに私は御坂くんから受け取った。
相当恥ずかしい思いをしたのかもしれない。
だからこそ余計に嬉しいのだ。
私のために買ってくれたんだと考えたら、自然と頬が緩んでしまう。