御坂くん、溺愛しないで。
そもそもどうやって渡せばいいのだ。
ふと一番大事な渡す時のことを考えた私。
同じクラスではないし、学年がまず違う。
今日の朝みたいに、これからずっと一緒に行くわけでもないだろう。
つまり昼休みに御坂くんのクラスに行く?
そんなの絶対目立ってしまうに決まっている。
ただでさえ入学当初から先輩である二年にも注目されていた御坂くんのことだ、同級生にも注目の的だろう。
見た目はクールで素っ気なさそうなのに、本当はとても優しくて感情の表現が豊かなのだから。
誰も御坂くんを放っては置かないはずだ。
特に御坂くんの笑顔はギャップがあり、幼くなってかわいいのである。
あんな風に笑いかけられたら、落ちてしまう人も少なくないだろう。