御坂くん、溺愛しないで。

『まあ過去の経験から咲が怖いと思うのも仕方ないかもしれないけど…それで理玖と関わるのをやめたら結局同じだよ？』

「うっ…」


琴葉の言う通りである。

ここで御坂くんとの関わりを絶ってしまえばまた一から始まることになるのだ。



『周りの目を気にして嫉妬されるのが怖くても、チャンスは今しかないんだよ。

それにどれだけ周りを気にしたとしても、絶対に他人から嫉妬されないって言い切れるわけじゃない。

それならもう自分のしたいようにすればいいと思うけどな。今は私もいるし、理玖もいるんだし』


「琴葉…」
『それで？咲はどうしたいの』


ああ、琴葉はやっぱり私のことを何でも知っている。

だからきっと私がどうしたいのかも、琴葉にバレているはずだ。