恋の駆け引き~イケメンDr.は新人秘書を手放せない~
「大丈夫?」
普段は入り慣れない副院長室に、キョロキョロしている橘先生。
「迷惑かけてごめんなさい」
突然のお願いにイヤな顔もせずに付き合ってくれて、心から感謝しています。
「・・・はい、薬」
「助かりました」
早速袋を空けて、一回分を口に含んだ。
「風邪?」
「たぶん」
「いつから?」
「昨日からおかしくて」
寒気もしていたし、咳も出ていた。
「ちゃんと受診した方がいいよ」
「う、うん」
それは分ってる。
けれど・・・そんなことすれば仕事ができない。
「心配してくれて、ありがとう」
「ああ。それはいいけれど・・・ちょっとごめんね」
そう言うと、私に近づく橘先生。
「ちょっと口開けてみて」
と、いきなり診察をしだした。
「あー、やっぱり喉が赤いよ。リンパも腫れてるし」
耳から顎にかけてを触診し、服の上から聴診器をあてて胸の音を聞いている。
先輩、お医者さんなんだねえ。
私には高校時代のイメージしかないんだけれど。
そんなことを思いながら、ボーッとしているとき、
「オイ、何してる?」
それは、とっても冷たい声だった。
普段は入り慣れない副院長室に、キョロキョロしている橘先生。
「迷惑かけてごめんなさい」
突然のお願いにイヤな顔もせずに付き合ってくれて、心から感謝しています。
「・・・はい、薬」
「助かりました」
早速袋を空けて、一回分を口に含んだ。
「風邪?」
「たぶん」
「いつから?」
「昨日からおかしくて」
寒気もしていたし、咳も出ていた。
「ちゃんと受診した方がいいよ」
「う、うん」
それは分ってる。
けれど・・・そんなことすれば仕事ができない。
「心配してくれて、ありがとう」
「ああ。それはいいけれど・・・ちょっとごめんね」
そう言うと、私に近づく橘先生。
「ちょっと口開けてみて」
と、いきなり診察をしだした。
「あー、やっぱり喉が赤いよ。リンパも腫れてるし」
耳から顎にかけてを触診し、服の上から聴診器をあてて胸の音を聞いている。
先輩、お医者さんなんだねえ。
私には高校時代のイメージしかないんだけれど。
そんなことを思いながら、ボーッとしているとき、
「オイ、何してる?」
それは、とっても冷たい声だった。