素直になれたら
○新幹線・指定席車内(朝)
6割ほどが埋まっている座席。後ろから3番目の席に並んで座る心菜と相田。
心菜は窓際。居心地悪そうに身体を小さくして座っている。
相田は、ムスッとした疲れた顔をしている。
心菜「あの・・・本当にすみませんでした・・・」
申し訳なさそうに、ドキドキとした様子で話す心菜。
相田は、横目で心菜を見てため息をつく。
相田「本当に・・・。間に合ったからよかったけどな。乗れなかったら、オレは本気でぶち切れた」
心菜「は、はい・・・すみません・・・」
心菜(さっきのは、まだ本気のぶち切れじゃなかったんですね・・・)
ビクビクと震える心菜。
相田はため息をつき、レジ袋からペットボトルとメロンパンの袋を取り出し心菜に差し出す。
キョトンとする心菜。
相田「朝、その様子だと確実に食ってねえだろ。こんなこともあるかと思って、来るときに一応買っといた」
心菜「・・・えっ!?」
心底驚く心菜。
相田は、その様子に「なんだ」と不服そうな目を向けるが、心菜の前のテーブルを下ろし、その上にペットボトルとパンを置く。
相田「好き嫌いとか贅沢言うなよ」
心菜「も、もちろんです!ありがとうございます・・・!」
心菜、ペットボトルとパンを見つめて、少し感動するような顔。
心菜(ちょっとびっくり・・・。相田さん、こんなに気が利くタイプなんだ・・・。
どちらかというと、『罰として昼食も抜きだ!』とか言いそうなタイプだって思っていたけど。
こんなことをしてもらえるなんて、今日は雪が降るかもしれない。
でも・・・正直素直に嬉しいな。ありがたい・・・)
心菜、ぐるる、と鳴った空腹のお腹を押さえる。
相田は無表情。
心菜は恥ずかしそうに「いただきます」と頭を下げて、ペットボトルの麦茶を飲み、メロンパンを食べ始める。
心菜「あ、おいしい」
メロンパンにはホイップクリーム入り。自然に言葉と笑顔がこぼれる心菜。
相田、チラリと心菜を横目で見つめる。
相田「食ったら化粧でもしとけ。眉毛ねえぞ」
心菜「!?」
慌てて両手で眉毛を押さえる心菜。
相田はフン、と軽く笑う。
相田「じゃ、オレは寝るから」
心菜「えっ」
6割ほどが埋まっている座席。後ろから3番目の席に並んで座る心菜と相田。
心菜は窓際。居心地悪そうに身体を小さくして座っている。
相田は、ムスッとした疲れた顔をしている。
心菜「あの・・・本当にすみませんでした・・・」
申し訳なさそうに、ドキドキとした様子で話す心菜。
相田は、横目で心菜を見てため息をつく。
相田「本当に・・・。間に合ったからよかったけどな。乗れなかったら、オレは本気でぶち切れた」
心菜「は、はい・・・すみません・・・」
心菜(さっきのは、まだ本気のぶち切れじゃなかったんですね・・・)
ビクビクと震える心菜。
相田はため息をつき、レジ袋からペットボトルとメロンパンの袋を取り出し心菜に差し出す。
キョトンとする心菜。
相田「朝、その様子だと確実に食ってねえだろ。こんなこともあるかと思って、来るときに一応買っといた」
心菜「・・・えっ!?」
心底驚く心菜。
相田は、その様子に「なんだ」と不服そうな目を向けるが、心菜の前のテーブルを下ろし、その上にペットボトルとパンを置く。
相田「好き嫌いとか贅沢言うなよ」
心菜「も、もちろんです!ありがとうございます・・・!」
心菜、ペットボトルとパンを見つめて、少し感動するような顔。
心菜(ちょっとびっくり・・・。相田さん、こんなに気が利くタイプなんだ・・・。
どちらかというと、『罰として昼食も抜きだ!』とか言いそうなタイプだって思っていたけど。
こんなことをしてもらえるなんて、今日は雪が降るかもしれない。
でも・・・正直素直に嬉しいな。ありがたい・・・)
心菜、ぐるる、と鳴った空腹のお腹を押さえる。
相田は無表情。
心菜は恥ずかしそうに「いただきます」と頭を下げて、ペットボトルの麦茶を飲み、メロンパンを食べ始める。
心菜「あ、おいしい」
メロンパンにはホイップクリーム入り。自然に言葉と笑顔がこぼれる心菜。
相田、チラリと心菜を横目で見つめる。
相田「食ったら化粧でもしとけ。眉毛ねえぞ」
心菜「!?」
慌てて両手で眉毛を押さえる心菜。
相田はフン、と軽く笑う。
相田「じゃ、オレは寝るから」
心菜「えっ」