素直になれたら
目をつぶる相田。心菜、眉を押さえたまま固まっている。

心菜(『寝るから』って・・・。えっと、これは・・・着いたら私が起こさなきゃいけない感じ?)

チラリと相田を見る心菜。
腕を組み、早くも寝入っている様子の相田。

心菜(・・・まあ、寝坊して迷惑かけちゃったし・・・。そもそも私は部下な訳だし。
それくらいはしなくちゃだよね・・・)

心菜、メロンパンを頬張った後、カバンからポーチを取り出し化粧をはじめる。

心菜(顔を洗う時間しかなかったもんね。すっぴんだと眉毛がないのはわかってるけどさ・・・。
あえて指摘しないのが、優しさっていうやつなんじゃないかなあ・・・)

心菜、恥ずかしさをごまかすように、心の中で言い訳をしながら化粧をしている。
「よし」、と最後のリップを塗って化粧を終えると、カバンにポーチを片付ける。

心菜(さて・・・。どうしようかな、私は寝るわけにはいかないから・・・漫画でも読むか)

心菜、スマホを取り出し漫画アプリを起動する。
画面には、恋愛漫画の表紙が映る。
   
心菜(へへっ。最近時間なくて読めなかったから・・・嬉しい)

嬉しそうに漫画を読み進める心菜。

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