素直になれたら
○東京スターライトテレビ・制作部・中

昨日に引き続き、研修を受ける心菜と相田。
日下部以外のスタッフからも、様々な現場で色々なことを教えてもらう。
真剣に研修に取り組む二人の様子。
時折、心菜に疲労の色がにじむ。
相田はその様子を気にしている。

○ホテル・心菜の部屋・中(夜)

ベッドにぐったりと倒れている心菜。
   
心菜(もう無理。本当にもう無理・・・。

「MIKASA net TV」で担当している仕事を聞かれ、「なんでもやっている」と答えたら、今日は本当になんでも教えてくれた。
カメラのことだけでなく、編集作業にナレーションの収録現場に、シナリオライターさんに原稿の書き方まで教えてもらって・・・もう、頭の中はパンパンだ。
 
相田さんはやっぱり全然平気な雰囲気で(というか昨日よりも楽しそうで)、昨日言っていた通り、終了後に「飲みに行くか」と誘われた。
けれど私は、今日は本当に本気で昨日以上にやっぱり無理で、「気持ちが悪いので」とそのお誘いをかなり強い意志をもって断った。

もう、断るの怖いとか言ってられなかった・・・。本気で起き上がれない・・・)

心菜、枕元のスマホを手に取る。
メールアプリ新着メッセージに気づいてアプリを開く。
相田からのメッセージ。
「体調大丈夫か」の文字。

心菜(大丈夫じゃないです・・・)

心菜は、「ちょっとつらいのでもう寝ます」とメッセージを送る。
するとすぐさま電話が鳴る。
画面を見ると「相田マネージャー」の文字。

心菜(ええっ!?)

慌てて電話に出る心菜。
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