素直になれたら
『私たちと一緒に、この街を、人を、地元ならではのケーブルテレビでつなぎませんか』

その文字の下には、数名の社員紹介。
スクロールをして見ていくと、華歩の写真を見つけた心菜は目を留める。
美しい笑顔の写真。
「水谷華歩 営業事務」の文字と、働いている感想などが載っている。

心菜(水谷華歩さん・・・。
リポーターみたいなことをしてたけど、営業事務の人なんだ・・・。

営業事務でリポーター?
ケーブルテレビって、仕事を兼任したりするのだろうか。
よくわからないけど・・・。

華歩のインタビューの抜粋、
『今は、個人でも、ネットの世界で簡単に情報発信ができる時代です。
けれど、局をあげて情報発信するテレビの世界は特別で、そして、この地域にとって、私たちケーブルテレビはなくてはならないものだと感じています。
伝えたい想いがある、テレビ局で働いてみたい、そういった気持ちがあれば大丈夫です。
私たちと一緒に、MIKASA netTVで働きませんか』

美しい華歩の写真を眺める心菜。
「なないろベーカリー」での撮影風景を思い出す。
笑顔の店主、キラキラとした撮影スタッフ、華歩の笑顔・・・。

心菜(自分もキラキラ輝いて、取材相手も笑顔にできる・・・)

画面を眺める心菜、
しばらくして、「よし!」と決意の顔をする。

心菜「決めた!!」

心菜(私・・・この人達と、この仕事を一緒にしてみたい)   

心菜、キラキラとした表情で「エントリー」のボタンをクリックする。




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