独占欲強めな弁護士は甘く絡めとる
私の言い訳じみた返答には興味がないように、彼は突然立ち上がった。ぽかんとして見ていると、彼はどこからともなくワインボトルを抱えて戻ってくる。
「よし、飲むぞ」
「……へ?」
カウンターにグラスを並べ、「なんかつまみあったかな」と戸棚や冷蔵庫を開け閉めしながら缶詰やオリーブの瓶を取り出す。
「あ、あの……」
「どうせ明日から休みだ。浴びるほど飲んだってかまわないだろ。それとも明日、なにか予定入ってる?」
「とくには入ってませんけど」
正直に答えると、彼はニヤッと口角を上げて意地悪な笑みを浮かべた。
「じゃあ問題ないな」