独占欲強めな弁護士は甘く絡めとる

「今の仕事、すごく楽しいんです。パラリーガルとして、ずっと先生たちをサポートできたらって……」

 業務量は膨大だし、正確さも問われる。人の運命を左右するという意味で責任だって重い。だけど、その分やりがいを感じるのだ。依頼人や先生たちの役に立てたときの喜びは、なにものにも替えがたい。

「本当、献身を絵に描いたみたいだな」

 半ば呆れたようにつぶやいてから、彼は私に向かって身を乗り出した。

「まあいいんじゃないか。少なくとも、俺は冨永さんの働きでいつも助かってる」

 オフィスでは決して聞くことができないようなセリフだけれど、感慨に浸る余裕はなかった。

 ずいっと乗り出してきた体に追いつめられるように、ラグの上を後ずさった。背中にベッドが触れて逃げ場がなくなると、顔の脇に手が伸ばされ、峰島先生が至近距離に迫る。

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