愛したことを忘れた人
俺はなんとなくすぐ帰る気分にならず、酔い覚ましも兼ねてすこし散歩をしていた。

(あーあ、
離婚かー
まぁ仕方ないか。
このまま一緒にいても仕方ないもんなー)

座ってタバコを吸いながらそんなことを考えていた。
すると目の前から見覚えのある女の子が歩いてきた。
水口さんだ。
向こうもこっちに気付いたらしい。

[あれ?加藤さん。
こんなところでどうしたんですか?


[いや、ちょっと散歩してたとこ。
水口さんこそどうしたの?

[学生の頃のバイトしてた居酒屋に寄ってたんです!

[そうなんだねー
明日も仕事だから早く帰りなよ?

[そうしますー
お疲れ様でした!
そういうと水口さんは駅の方に歩いていった。
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