愛したことを忘れた人
俺はまたタバコを吸おうとしていた
無性に寂しさを感じていた。

離婚が決まったから?
急にひとりになった気分だった
もう時間は終電ぎりぎりだ。

(やばい帰れなくなる)

そう思いながら帰りたくないと思った俺は無意識に水口さんに電話をかけていた。

思えば酔った勢いでかけたこの電話がすべての始まりだった。
このまま帰ってたら未来はどうなってたのかな?
ふたりはただの上司と部下だったのだろうか。

良くも悪くも人生が変わり始めたんだ。
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