一夜からはじまる恋
樹が目を覚ますと運転席で眠る湊がいた。車は駐車場にとめられていて、自分自身も眠っていたことに気が付く。いつの間にか助手席のシートも倒れていてひざ掛けや、まぶしくないようにサンシェードに湊が着ていたチェックのシャツが結ばれていた。

樹は隣で眠る湊をじっと見た。

こんな時間さえもまぶしくて・・・心地よく感じてしまう。

陸はこんな私を見て怒らないかな・・・

陸の生まれ変わりのように感じているお腹の赤ちゃんはこの状況をどう思うかな・・・。

不思議とつわりも落ち着いている。

この人の隣にいたらこうして穏やかな時間を過ごせるかもしれない。
でも、こんな私でいいの・・・?
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