一夜からはじまる恋
~♪
携帯電話の着信に樹は目を覚ました。

着信画面には『社長』の文字。

眠い目をこすり電話に出ると湊が慌てた声で話始めた。

『聞き忘れていたことがあったんだ。』
「なんですか?」
寝起きで声をかすれさせながら返事をして時計を見ると深夜の一時だった。

『遅くにごめん。眠っているとは思ったけどどうしても確認しないと落ち着かなくて。』
「なんでしょう?」
『その・・・』
突然勢いをなくした湊は言いにくそうに
『子供、産むよな?』
と樹に質問した。
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