一夜からはじまる恋
告白
湊に付き添われてアパートに戻った樹はベッドに向かわせようとする湊の手を止めた。
そして棚の上から写真たてを手にしてソファに座る。

「話しを聞いてくれますか?」
樹の言葉に湊は樹の隣に座った。

二人並んでソファに座ったもののなかなか樹は話し出せない。
何をどう言えばいいか、どう言葉にすればいいかがわからない。

そんな樹の緊張に気づき湊はひざ掛けとあたたかい飲み物を用意してくれた。
言葉はかけない。
樹のタイミングを待ってくれている。

湊自身も緊張していた。
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