一夜からはじまる恋
湊が樹をつれてきたのは花屋さんだった。

「?」
湊は樹の手をひいて花屋の入口に立つ。お店は大きな窓から店内が見えるようになっていた。

樹が花屋の中をみるとそこには見覚えのある女性がなにやら作業をしていた。

「話をする前に、俺、黙ってたことがあるんだ。」湊は樹の手を握った。

樹は花屋の中の女性に目が釘付けになる。


その人を見間違うわけがない。


その人は陸の母だった。
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