一夜からはじまる恋
もう一度目を覚ますと意識がより、はっきりとしていて廉からの病状説明にも落ち着いて対応できた。
「この後陣痛が来たとしても、もう赤ちゃんは2000グラムくらいありますから大丈夫です。」
「はい・・・」
「でも万が一を考えて陣痛が来たらマグネシウムを点滴して陣痛を止めます。そうなると入院は長期になるかもしれません。」
「はい」
樹は不安で隣で話を聞く湊の手を握っていた。
そんな樹の不安に気が付き湊が樹の肩を抱く。
「大丈夫。俺たちの子は大丈夫。」
湊の言葉は不思議と樹を安心させてくれた。

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