一夜からはじまる恋
「その気持ちも、永遠に話してあげてね。」
「ん?」
樹の言葉に湊が樹を見る。
「今はまだ難しいけど、きっと永遠は湊の気持ちを聞いたらわかってくれると思うよ。」
「そうかな」
「絶対にそう。」
樹は湊を見て微笑む。
「そうだといいな・・・」
「うん。」
湊はもう一度永遠を見た。
すやすやと寝息を立てて眠っている。
「永遠には、将来、何がしたいか自分の道を選べるようにしてほしいんだ。」
「うん」
「会社のこと、永遠には重荷に感じてほしくない」
「うん」
「会長にもその話はしてあるんだ」
「うん」
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