一夜からはじまる恋
「今回は社長も参加されるようですよ?皆さん頑張ってくださいね。」
進行役の社員の言葉でイベントが始まった。

まずはライトを持ち男女別の扉から会社の二階に向かう。そこでくじを引いてペアの相手の待つ部署の部屋が書かれているカードをもらう。

「それじゃあ5番目のかた~」
進行役からストップウォッチを預かり時間がスタートすると同時に時間差で扉からでる。

樹の番になり扉から出るとホールの外は真っ暗だった。
非常口の看板のライトや自分の持つライトを頼りに階段を上る。

今夜はエレベーターは使用禁止になっている。
恐る恐る樹は階段を上りくじを引いた。
ライトで照らすと『5階第二営業部』と書かれていた。
< 8 / 349 >

この作品をシェア

pagetop