一夜からはじまる恋
5階!?
樹は小さくため息をつきながら階段を上った。

やっと5階に着くころには息が切れている。

それでも明日からお盆休みだということを考えて気合を入れる。
右手にはライト、左手はネックレスを握っている。

第二営業部の扉を見つけていつもの癖でノックしてから扉を開けようとすると
「うわっ」
と樹のノックに驚く男性の声が聞こえた。

誰だろう・・・いやだな・・・。早く終わらせよう。
そんなことを考えながら「すみません」
と謝りながら扉を開けるとまぶしいライトの光に照らされた。
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