俺が夢を叶えた理由
ブラジル、南米にある広大な大地の国。日系人も多く、どんちゃん騒ぎのカーニバルなどで有名な国だ。

朝、森くるみが目を覚ますと、隣ではまだ恋人のハウル・カルロスは寝息をたててぐっすり眠っている。その寝顔はとても幼い。

「Bom dia(おはよう)」

そうくるみは呟き、ハウルの黒髪を撫でる。ハウルは気持ちよさそうな表情をしていた。

しばらくくるみはハウルの寝顔を見つめた後、ベッドから降りた。



くるみは小学生の頃、ブラジルに家族と一緒に住んでいた。ハウルは近所に住んでいた子で、すぐにくるみと仲良くなった。

「Vamos jogar juntos(一緒に遊ぼう)」

内気なくるみの手を引き、ハウルはくるみを仲間たちとの探検に連れ出したりした。そのおかげでくるみはたくさんの友達ができた。

一緒にお祭りを見に行ったり、勉強をしたり、楽しい日々を過ごしていたのだが、中学生になる頃、くるみたちは日本へ帰国することになってしまった。
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