sugar*honey
『お帰りなさい。珍しいわね、映人君が30分前に来るなんて。』

グラスがカチャンと音をたて、30代後半の女が優しく微笑む。
カウンターに足の折れそうな程細いグラスを2つ並べて、美恵子さんがボトルをかかげた。

『今日新しく入ったのよ。今日の始めの一杯はこれでいかない?』

美恵子さんのイヤリングが証明に反射してキラキラと光る。
30代後半と言えども、美しい容姿は20代の女が敵いそうもない。
長い睫毛をふせてボトルを傾けかけた美恵子さんに、僕はいった。

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