sugar*honey
『こんなに固く着こなしちゃ駄目よ。せっかくカッコいい男の子雇ったのに。ちょっと女の子誘惑してもらうくらいじゃなきゃ。』

ママの白い手が、シルクの黒いネクタイの上を滑る。

そして、二人でグラスを持っていっきに煽った。




僕は、水瀬映人。

私立佐驛高等学院、二年生。
超金持階級層が集まった、佐驛学院のうちの1人。

僕は今、Bar.RutilQuartzのアルバイトでバーテンをしている。

そして今しているのは、いつもママとしている、仕事始めの最初の一杯。
仕事前の儀式みたいなものだ。

今日の始めの一杯は、結構アルコールキツメ。


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