Amor a primera vista
すみれがそう言うと、友達はにいっと笑う。

「出ました〜!すみれのツンデレ〜!!」

「ツン……?って何バカなことを言ってるの!」

少しふざけた後、すみれは友達に単語の意味を教える。

「Dia de la muerteは命日という意味。だから、「私の叔父の命日は八月です」という意味になるわ」

「ありがと〜!さっすがすみれ!わかりやすい!」

友達がすみれに思い切り抱きつく。すみれは顔を赤くして照れた。

「べ、別に大したことないわよ!暑苦しいから離れてちょうだい!」

その時だった。すみれの運命を変える男と出会ったのは……。

「ねえ、俺にもスペイン語教えてよ。あの授業退屈でさ。つまんないし、眠いし、わかんないんだよね〜」

長い金髪のチャラチャラした雰囲気の男が話しかけてきた。彼はバンドをしていることで有名な生徒だ。イケメンと女子がよく騒いでいる。

「ね、お願い」

すみれが答える前に、男は席に座って筆記用具などを出していた。すみれは仕方なく彼にもスペイン語を教えたのだ。
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