人生の楽しみ方
 ホテルに着いて、追加の手続きをして部屋に着くと君はベッドに横になる。

 「疲れちゃった?」

 「うん…。ねぇ、ダブルベッドなんですけど?」

 「あー…。」

 君は起き上がっていたずらっ子の様に俺を見る。

 「ごめん、気が回らなくて。」

 ベッドから降りた君は突然服を脱ぎ始めた。呆気に取られて見ていると君は裸になってしまう。うっすらと水着の跡がある。君はそのまま近付いて俺に抱きつく。俺は我慢が出来ずに君に触れる。君の身体は素晴らしくて、理性が途切れて君を押し倒した。

 「ごめん…。」

 終わった後になんて遅いんだけど、君に謝る。

 「私から誘ったんだよ?」

 「そうだけど、我慢するべきだった。」

 「美味しいもの食べて、セックスして、幸せ。」

 君はそれだけ言うとそのまま眠ってしまった。まるで動物みたいだった。漁をして、食べて、性交して、眠る。でもきっと今の君には必要な事なんだと思う。夢を見ない程疲れて眠る事が。

 「ひなさん、お休み。」

 すうすうと寝息を立てて眠る君を抱きながら、俺も心地よい疲れにまどろみながらいつしか眠りに落ちていった。
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