いつか変わってしまうから
家庭生活部とか吹奏楽部とか、文化部だっていくらでもあった。

でも少しでも沢山の時間をけいちゃんと過ごしたかった。新しいことにチャレンジしたいと思った。

そんなことを考えていたからかふいに私は口に出して言ってしまった。


「私もサッカー部入りたい」


「は？日奈は女子だからサッカーは無理だろ！！男しかいねぇし」


「マ、マネージャーとか？」


「マネージャーとかいねえよ！兄ちゃん千冬星中のサッカー部だしマネージャー募集してないから残念って言ってたし。」


「あっ、遼くん（慧の兄）千冬星中のサッカー部だっけ！」

そんな会話をしていたら、あっという間に家についてしまった。


けいちゃんのお兄ちゃんの遼くんは優しくてかっこよくて昔から面倒見が良くて、お兄ちゃん的な存在だった。

別れ際誤魔化すように言った。

「……っまぁ部活は考えとくね！1番に決まったら言うから！」

けいちゃんはただ真剣な顔で

「別に言わなくていーよ」

そう言って慧は手を振って家の中に入っていった。
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