偽恋人からはじまる本気恋愛!~甘美な罠に溺れて~
第七章 愛するということ
翌日の午後。
水城さんに家まで送り届けられて帰宅すると、優香は外出しているようで誰もいなかった。
う~、目が痛い!
コンタクトをしていたことをすっかり忘れて、昨日からずっと着けていたために目が真っ赤になってしまっていた。鏡を見ると、なんとなく顔もむくんでいる。
眼鏡くらい持っていけばよかったな……だって、水城さんとあんな風になるなんて思わなかったし。
目薬が目に染みる。
私はギュッと目を閉じながら、リビングのソファに座って凭れた。
何度も何度も水城さんと恋人になれたことを確認せずにはいられなかった。そんな私を彼は優しく抱きしめて安心させるように不安の数だけキスをしてくれた。
素敵な夜だったな……。
しばらく昨日の余韻に浸っていると、玄関のドアが開く音がした。優香が帰ってきたようだ。
「愛美! もう、心配したんだよ! 全然連絡取れないし……って、わ! どうしたのその目!」
「あ、優香。おかえり」
てっきり彼氏とデートだと思っていたけれど、彼は出張のようでひとりで買い物に出かけていたらしい。両手に大きな袋を引っ提げ、それを置くと私の傍へ来て顔をじっと覗き込んだ。
「まさか、謝恩会でなにか嫌な目に遭った? ねぇ、どうしたの?」
「落ち着いてって、大丈夫だから。何もなかった……っていうわけじゃないけど……」
「え?」
水城さんとのこと、優香に話さなきゃ。
私は言葉を考え、ぽつぽつと謝恩会での出来事を切り出した――。
水城さんに家まで送り届けられて帰宅すると、優香は外出しているようで誰もいなかった。
う~、目が痛い!
コンタクトをしていたことをすっかり忘れて、昨日からずっと着けていたために目が真っ赤になってしまっていた。鏡を見ると、なんとなく顔もむくんでいる。
眼鏡くらい持っていけばよかったな……だって、水城さんとあんな風になるなんて思わなかったし。
目薬が目に染みる。
私はギュッと目を閉じながら、リビングのソファに座って凭れた。
何度も何度も水城さんと恋人になれたことを確認せずにはいられなかった。そんな私を彼は優しく抱きしめて安心させるように不安の数だけキスをしてくれた。
素敵な夜だったな……。
しばらく昨日の余韻に浸っていると、玄関のドアが開く音がした。優香が帰ってきたようだ。
「愛美! もう、心配したんだよ! 全然連絡取れないし……って、わ! どうしたのその目!」
「あ、優香。おかえり」
てっきり彼氏とデートだと思っていたけれど、彼は出張のようでひとりで買い物に出かけていたらしい。両手に大きな袋を引っ提げ、それを置くと私の傍へ来て顔をじっと覗き込んだ。
「まさか、謝恩会でなにか嫌な目に遭った? ねぇ、どうしたの?」
「落ち着いてって、大丈夫だから。何もなかった……っていうわけじゃないけど……」
「え?」
水城さんとのこと、優香に話さなきゃ。
私は言葉を考え、ぽつぽつと謝恩会での出来事を切り出した――。