偽恋人からはじまる本気恋愛!~甘美な罠に溺れて~
「水城さ……」
「な、なんだっ、お前」
ストーカー男のすぐ背後に水城さんの姿が見えた。後ろめたい行為を第三者に見られたと、焦った男はその場から逃げようとした。
「待てって、暴れるなよ……あまり手荒な真似はしたくない」
「ひっ!」
水城さんがその腕をがっちりと掴み、男は身動きが取れなくなった。まるで合気道の技のようで関節を制している。“警察に電話してくれ”と目で合図され、私はハッと我に返るとすぐにスマホを手に取った。
「大丈夫か?」
警察に電話をした後、すぐに警官が駆けつけてストーカー男は水城さんによって突き出された。
水城さんは慌てふためく私とは違い、冷静にその状況を対処していた。すごく頼もしくて、そしてなにより……かっこよかった。
「は、はい。なんとか……助けて頂いてありがとうございます」
ストーカーに後をつけられて、まさかその本人と遭遇するなんて考えもしなかった。店に花束や気味の悪い手紙を送りつけられていても、そのうち落ち着くだろうと安易に思っていたけれど、実際、そのストーカー男を見たら恐怖で頭の中が真っ白になってしまった。
こ、怖かった……。
水城さんはいまだに怯えながら俯く私の肩を引き寄せ、「もう平気だ」と優しく頭を撫でた。
ホッとしたら全身から力が抜けて涙が出そうになった。
「な、なんだっ、お前」
ストーカー男のすぐ背後に水城さんの姿が見えた。後ろめたい行為を第三者に見られたと、焦った男はその場から逃げようとした。
「待てって、暴れるなよ……あまり手荒な真似はしたくない」
「ひっ!」
水城さんがその腕をがっちりと掴み、男は身動きが取れなくなった。まるで合気道の技のようで関節を制している。“警察に電話してくれ”と目で合図され、私はハッと我に返るとすぐにスマホを手に取った。
「大丈夫か?」
警察に電話をした後、すぐに警官が駆けつけてストーカー男は水城さんによって突き出された。
水城さんは慌てふためく私とは違い、冷静にその状況を対処していた。すごく頼もしくて、そしてなにより……かっこよかった。
「は、はい。なんとか……助けて頂いてありがとうございます」
ストーカーに後をつけられて、まさかその本人と遭遇するなんて考えもしなかった。店に花束や気味の悪い手紙を送りつけられていても、そのうち落ち着くだろうと安易に思っていたけれど、実際、そのストーカー男を見たら恐怖で頭の中が真っ白になってしまった。
こ、怖かった……。
水城さんはいまだに怯えながら俯く私の肩を引き寄せ、「もう平気だ」と優しく頭を撫でた。
ホッとしたら全身から力が抜けて涙が出そうになった。