偽恋人からはじまる本気恋愛!~甘美な罠に溺れて~
カジュアルすぎないネイビーカラーのスーツにさりげないオフホワイトのポケットチーフを覗かせて、黒とグレーの斜めストライプのネクタイをピシッとしめた水城さんがにこりと笑いながら急ぎ足で歩み寄ってきた。
後ろに撫でた清潔感のある髪からは、ほんのり爽やかな大人の男性を思わせる香りが鼻を掠めた。
「ドレス、似合ってるな。すごく綺麗だ。ん? どうした?」
「い、いえ!」
あまりにも素敵すぎる水城さんに思わず見惚れてしまう。どこから見ても完璧な紳士だ。そんな彼に「綺麗だ」なんて褒められて、もうどうしていいかわからなくなる。
「今までお仕事だったんですか?」
「ああ、そうなんだ。今日はこの日のために予定を入れないでくれと秘書に言っておいたつもりが、どうしても外せない会議が入ってしまって、俺を待っていてくれたのか?」
本当に水城さんは忙しい人だ。そんな多忙を極めた人が、わざわざ謝恩会に顔を出してくれることが嬉しかった。
「行こうか、ここは人が多すぎる」
「はい」
気づくと、ロビーには来賓客でごった返していた。
後ろに撫でた清潔感のある髪からは、ほんのり爽やかな大人の男性を思わせる香りが鼻を掠めた。
「ドレス、似合ってるな。すごく綺麗だ。ん? どうした?」
「い、いえ!」
あまりにも素敵すぎる水城さんに思わず見惚れてしまう。どこから見ても完璧な紳士だ。そんな彼に「綺麗だ」なんて褒められて、もうどうしていいかわからなくなる。
「今までお仕事だったんですか?」
「ああ、そうなんだ。今日はこの日のために予定を入れないでくれと秘書に言っておいたつもりが、どうしても外せない会議が入ってしまって、俺を待っていてくれたのか?」
本当に水城さんは忙しい人だ。そんな多忙を極めた人が、わざわざ謝恩会に顔を出してくれることが嬉しかった。
「行こうか、ここは人が多すぎる」
「はい」
気づくと、ロビーには来賓客でごった返していた。