偽恋人からはじまる本気恋愛!~甘美な罠に溺れて~
そして翌日。

まさか、意中の相手を紹介されるなんて、あれこれ思い悩んでいた俺にとって急展開の出来事だった。しかし、今朝、有坂社長から電話が来て場所と時間を指定されたが、彼女の親である有坂社長が急用で同席できなくなってしまった。

『……というわけで、すまないな、なんとか優香とふたりでうまくやってくれないか?』

「そうですか、社長がいらっしゃらないのは残念ですが……」

そう言いつつ、彼女とふたりきりで話ができるのなら、有坂社長がいないのは返って都合がよかった。

待ち合わせの時間に遅れないように余計なスケジュールは入れないようにして、一日の仕事をサクッと終わらせると、見合いの場所であるホテルのレストランへ向かった。
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