似た者同士の恋物語
……
……


……ようやく家が見えてきた



……あ……



家の前に人がいる


ふたり


あれは……



……倖お兄ちゃんと……つむぎちゃんだ


ちょうど今帰ってきた様子のふたりは
家の塀に寄りかかって立ち話しをしてる

離れててもすぐ分かるくらい

楽しそうに、幸せそうに笑ってる


……。


……



「あ。ういちゃん
おかえー……!」


私に気づいたつむぎちゃんが笑って私に手を振る


……つむぎちゃんの顔を見たら


もう駄目だった



駆け寄ってつむぎちゃんに抱きついて

大声で泣いた



「わぁぁぁーん……っ!」



いきなり泣き出した私に


ういちゃんはもとより
滅多な事じゃ動じないあの倖お兄ちゃんでさえ



すごく驚いた顔を見せた
< 115 / 192 >

この作品をシェア

pagetop