似た者同士の恋物語
「こーくん」

「…何?」

「ういちゃんは私に任せて
こーくんはお家に帰って」

「……つむぎちゃんだけで大丈夫?」

「うん
……ういちゃんもその方がいいだろうから」



戸惑っていたのは最初だけ

つむぎちゃんはすぐに落ちつきを取り戻して
まだ少し動揺してる倖お兄ちゃんに笑いかけた


……いざと言うときに強いのは

やっぱりつむぎちゃんなんだなぁ……

なんて、泣きながらも冷静に思う自分がいた




「…分かった」


倖お兄ちゃんは頷くと

そっと私の頭を撫でて


「出来ることがあったら呼んで
『俺』にとっても、ういは大事な「いもうと」だから」


と、優しく言い残して去っていった
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