似た者同士の恋物語
誰かにとられたくない


渡したくない




……この人の一番近くに

傍にいるのは自分じゃなきゃ嫌だ






「…………鴻鳴先輩
……ずっと、ずっと前から好きでした
私と…付き合ってください」




恥ずかしくて、怖くて、不安で


どうしても体が震える

涙目になる


でも


それでもまっすぐ


もう一度


今度は視線を逸らさず、うつ向かないで伝える




ずっとずっと伝えたかった

先輩の目を見て言いたかった言葉を











「………だから、先輩は禁止って言ってるのに」



ふっと表情を緩めて



どこか困ったような
だけどすごく嬉しそうな笑顔で



そのまま



「!」



鴻鳴先輩の唇が私の唇に触れる
< 159 / 192 >

この作品をシェア

pagetop