似た者同士の恋物語
……
……



『あの場所で待ってるから』



朝早くに送ったメール

返事を待たずに俺は学校に向かった




学校に着くと
まだ早朝にも関わらず
運動部が部活に勤しむ声や音が響いていた


「……最初、俺も運動部に入ろうと思ってたんだよな」


外周してる野球部の奴らを眺めながら
ひとりごとを溢す


体を動かすのは得意だし
大勢でわいわいするのも好きだったから


だけど、バイトをしたかったから


母さんや秋兄の負担を少しでも減らしたくて

少しでも家計の足しに出来ればと思って

休みの日は家の手伝いが出来るように


平日遅くなったり
土日の自由時間がなくなるのは避けたくて
結局運動部に入るのは止めた
< 169 / 192 >

この作品をシェア

pagetop