似た者同士の恋物語
……えっと、ようはういは
秋葉の告白に俺が応えたって思ったって事だよな…?

この様子から察するに
俺と秋葉の会話を断片的に耳に拾った感じなんだろう


「…」


動揺する俺を見て
また何かを勘違いしてる様子のういが
落ち込んだように視線を落とす


「違うからっ」


俺は慌てて
そんなういの顔を両手で包んで持ち上げた


ういが本気で驚いた時に見せる
あの猫みたいに真ん丸な目、表情を前に


気恥ずかしくなりながらも


「…………あれは……ういの事だよ」


またういが変な勘違いをする前に訂正する


「…………え……?」


「『ずっと好きだったんだ。三崎の事が』
……そう言ったんだ、秋葉に」


「…」


「信じられないなら何度だって言う」


「俺が好きなのは…ういだけ
ういが俺の『一番』」
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