似た者同士の恋物語
……
……
……



伝えてしばらくういは放心していて

何かを考えるように無言を貫いて

だけど、徐々に顔を赤く染めて

勢い良く両手で顔を覆った



「……うい?」


「……み、見ないで……」


「どうして?」


「……………恥ずかしいのと……嬉しいのとで………
顔、真っ赤になってるから……」


「…」


……熱い

ういの頬に触れたままの手から
彼女の熱を直に感じて



………
…………なんだろう


この気持ち……


今、すごくういの顔を見たい



「っ、鴻鳴先輩……っ?!」


少し強引に顔を覆う手を拘束して
あらわになったういの顔をじっと見つめる

これでもかってくらいに真っ赤なその顔
恥ずかしさからなのか、少し目に涙が滲んでる



「先輩禁止」

「う……」
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