似た者同士の恋物語

離しそうになった手


だけど


それを嫌がるように
ういが俺のその手をぎゅっと掴んできて、驚く



｢……そんなことない
…………幻滅なんて、しない｣



ふるふると首を横に振って
ういは真っ直ぐに俺を見た



｢……私も同じだもん｣



｢子供なの、わがままなの
鴻鳴先輩を独り占めしたいの｣



……。



……好きな相手からの独占欲の言葉が


こんなに甘くて、可愛くて、嬉しくて


胸が苦しくなるものなんて知らなかった




｢…………鴻鳴先輩
……ずっと、ずっと前から好きでした
私と…付き合ってください｣




今度は目を逸らさない


震えながら、泣きそうになりながら


それでもういは、もう一度


俺に好きだって言葉をくれた