似た者同士の恋物語
私と先輩の事を、自分のことのように喜んで

笑って祝福してくれた人がもう一人



『良かったね』


「うん」


『……本当に良かった』



心の底から安堵するような声に
胸があったかくなる


「ありがとう、かさね」


先輩とすれ違っていた時

つむぎちゃんが話を聞いてくれた
傍にいてくれた

だけど、その後も私はずっと落ち込んでいて


いつでも話を聞くからおいでって
つむぎちゃんは言ってくれたけど

つむぎちゃんにそれ以上心配をかけたくなくて


でも、気持ちを誰かに聞いてもらいたくて



最後にすがったのが

私の心の拠り所


かさねだった



堪えられずに電話で泣きついた私

かさねはずっと泣きながら話す私を励ましてくれて

私の気が済むまでずっと付き合ってくれた
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