似た者同士の恋物語
☆2★


「鴻鳴先輩」

「お疲れ。帰ろうか」

「……はい」



校門前で待っていてくれた鴻鳴先輩


駆け寄る私に
柔らかい笑顔を向けてくる先輩


心臓がきゅうってなる



……かっこいい、かわいい

…………好き



唯一、一緒にいられる放課後のこの時間

この時間が続けばいいのにって毎回思う






「あ、降ってきたね」


ぽつりと冷たい感触に続いて鴻鳴先輩の言葉


顔をあげると、灰色の空が泣き出していた
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