似た者同士の恋物語
♪~

♪~♪




「……はぁい」

『はぁい……じゃなくてさ。うい』


絶対お説教されるだろうなと思って
しばらく着信を無視したけど、その音は止まらず

諦めて電話に出ると、案の定
呆れたような声が返ってきた


『……まったく
何の進展もないまま夏休みに入る気?』

「う」


ぐさ


『夏休みに入ったらしばらく会えないんでしょ?』

「うぅ……」


ぐさ


『……先輩。夏休み中にとられちゃったらどうするの?』


ぐさり


的確に胸に突き刺さってくる言葉



「……かさね……ひどい……」

『でも、本当の事でしょ?』

「うぅぅ……っ」


うめく私にかさねは少し声を柔らかくして
慰めるように言った
< 43 / 192 >

この作品をシェア

pagetop