似た者同士の恋物語
「それで、矢橋さんへのプレゼントだっけ
何かあげたいものあるの?」


とりあえず駅前のショッピングモールにやってきた私と鴻鳴先輩

フロアマップを眺めながら鴻鳴先輩が聞いてくる



「……男の人は何を貰ったら嬉しいですか?」


……この間からかわれた仕返しじゃないけど

この際、倖お兄ちゃんを利用して
今日は色々、鴻鳴先輩の事を聞こうと意気込んでいた

何が嫌いで何が好きか

そういうことを今日は頑張ってたくさん聞こうって



「うーん……
貰えるならなんでも嬉しいだろうけど
それが自分の好みのものだったら更に嬉しいよね」

「好み…」

「矢橋さんの好きなものとか知ってる?」

「……倖お兄ちゃんの好きなもの……」




……言われて浮かぶのはひとつだけ




「……つむぎちゃん」
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