似た者同士の恋物語
倖お兄ちゃんの好きなものなんて
つむぎちゃんしか浮かばない


もともと
口実にした手前
倖お兄ちゃんにプレゼントをあげるつもりではいたけど


もういっそ
プレゼントはつむぎちゃん(ハート)
が一番な気がする


どんな高価なものより美味しいものより

倖お兄ちゃんにとって
つむぎちゃんより他に欲しいものなんてないだろう



「?つむぎちゃん?」


「あ。え、な、なんでもないですっ
えっと…あ、甘いものとか!」



ぽそりと呟いたお姉ちゃんの名前を知らない鴻鳴先輩は不思議そうに首を傾げて


私は誤魔化そうと、つい適当な事を言ってしまった
< 52 / 192 >

この作品をシェア

pagetop