似た者同士の恋物語
……最近、以前にも増して焦ってる


と言うのも


とうとう三崎に恋愛感情を持つやつが現れたから


それも、同じ雑務係のやつ
しかも同じクラスで、俺とそこそこ仲の良いやつ


この間の雑務係の集まりの時
仕事が終わって帰ろうとした時に
そいつに呼び止められて


………宣戦布告された



『夏見。お前、三崎ちゃんの事好きなんだろ?』


『俺も三崎ちゃんが好きなんだよね』


『お前に伝えたし、これからはガンガン攻めてくから』


『……俺、負けないからな?』



俺の三崎への思いはもろばれで
しかも、そんな風に自信満々に言われて


……俺は情けない事に
動揺してうまく言葉を返せなかった
< 60 / 192 >

この作品をシェア

pagetop