似た者同士の恋物語
先輩も私とおんなじように些細なことで悩んだり
考えたりしてるのかもしれない


……そうだったら嬉しい


いつもの大人っぽくてかっこいい先輩も好きだけど

今日の先輩の方が私は好き


少し余裕のない表情に、声に


……すごく、どきどきした



なんでもないと先輩は口をつぐんでしまったから
あの言葉の続きは聞けなかったけど



でも




……
……気付いたんだ



先輩も私の事、気にしてること


…それが好意だってこと


その好意が、恋愛の意味でのものだってこと



いつもと違って

今日の先輩は色んな表情を見せてくれたから
たくさん言葉をくれたから


分かりやすくて



今日1日だけで


あの瞬間の表情と声だけで


こんなに先輩の気持ちを感じることが出来るなんて思わなかった

こんなに距離が縮まるなんて思わなかった
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