似た者同士の恋物語
……いつから?


先輩はいつから私の事、気にしてくれてたの?


……今日のあの瞬間まで全然分からなかった


今だってまだ、自意識過剰な考えだって

ただの思い込みだって

都合のいい解釈だって


半信半疑



「……鴻鳴先輩」



家までの帰り道


送ってくれた鴻鳴先輩はどことなく離れがたそうに私を見て


それがすごくきゅーってきて


鴻鳴先輩の服を掴んでしまって


いかないでって口走りそうになった



「…」



先輩は少しびっくりしたように目を丸くして

一瞬、もどかしそうな表情を浮かべて

けど、その後優しく笑って

私の頭を撫でて


『またね』



って


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