似た者同士の恋物語


「…」


帰宅後、脱力するように自室のソファーに横になった俺は激しく後悔した



……い……
……言ってしまえばよかった……っ!


両手で顔を覆いながら叫び出しそうになる自分を抑える


『……三崎、俺さ……』



好きだって言えばよかった

三崎が好きだって勢いのまま言ってしまえばよかった


……すんでのところで怖じ気づいて言えなかった



「…せっかくいい感じだったのに……」



夢のように幸せだった1日を振り返る


……三崎がかわいすぎてやばかった



思い出すだけで心臓が早く鼓動をうつ



……一番、やばかったのは帰りだ


離れがたい気持ちが伝わったのか

三崎が引き留めるように俺の服をつかんできて



その時の表情がまるで



……行かないでくれって言ってるみたいで
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