似た者同士の恋物語
「三崎ちゃん。終わった?」

「はい。こっちは終わりました」

「終わったやつらは報告したら
自由に帰っていいってさ
俺らも帰ろ」



一緒に書類の片付けをしていた
2年の冬木(ふゆき)先輩にそう声をかけられて
私は座っていた椅子から立ち上がる


どうやら他の書類備品片付けメンバーはもう
先に仕事を終わらせて帰ってしまったようで


雑務室には私と冬木先輩しかいなかった


……熱中してたから気づかなかった



「すみません、作業遅くて」

「そんなことないよ
俺達のとこだけ、他より量があっただけ」



雑務室の戸締まりをしながら
冬木先輩は屈託ない笑顔を私に向ける

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